こんにちは!鱧浪会のたかやんです。
鱧浪会では、これまで作曲をテーマにした合宿など、ほかではなかなかないようなユニークなイベントを行ってきました。
そして、そんな活動から鱧浪会でオリジナルの歌が生まれてきました。
ぼくたちはここで生まれたオリジナルソングを「レコーディング」し、ひとつの動画を作品としてきました。
作品は、Youtubeにあげているのですが、これを聞いて興味を持ってみていただいた方にも、これがどんな曲で、どんな気持ちを込めてつくった曲なのかをご紹介できると、より深く曲を味わっていただけるのではないか。そして、ぼくらの活動の「記録」としても残せたら。という想いから、ここでは作詞・作曲者や歌い手へのインタビュー形式でこの曲をご紹介できればと思います。
鱧浪会で生まれた歌のMVシリーズ、第4弾♪
今回紹介するのはこちら!
「雨音症候群」(あまおとシンドローム)
それでは、ここから作詞・作曲者のサムさんにインタビューしてみたいと思います!!
サムさんへの作詞・作曲者インタビュー
-作詞・作曲するにいたった経緯ってなんですか。-
(サム)鱧浪会の合宿で作詞作曲が課題になっていました。せっかくやるならフルコーラス全部作っちゃえ!と勢いで作りました。
-勢いで創れるものなんですね。この曲はどうやってできたんですか。-
(サム)作ったり壊したりしながらだったんですが、活けられた一輪の花、と言うテーマをいただいたので、そこから浮かぶ情景を描写していく形で進めました。スケッチに近いです。
-どういうところから着想を得て創ったんですか-
(サム)合宿の課題でのテーマが一輪の花と言うことで、個人的には花そのものよりも、その花に関わるストーリーを作り込むことにしました。
そこに関わった人の想いが花をより魅力的に映すと思いました。
-この曲のストーリーを教えてください。-
(サム)別れた恋人のことを忘れられない主人公の心の中だけでぐるぐるモヤモヤしている様を描きました。思い出は美化されるとよく言いますが、きっと毎年この花が主人公にとって魅力的になっていくのではないでしょうか。
-なんだか切ないですね・・・情景がすごく綺麗な詩なので、その歌詞に少し感情がのぞく瞬間が、よりせつなさを感じます。やっぱりそういうところは意識して書かれたんですか?また、本かなにかモデルにしたものはあるんですか-
(サム)普段あまり花に意識を向けたことがなかったので、結果的に花をただ見つめている映像しか浮かびませんでした。
心理描写は僕自身の実体験とリンクする部分もあるんですが、そのまま描くのは気恥ずかしい気がしたので、ちょっと極端な人物像になっていきました。
ちなみに雨の描写は後付けなんですけど、たまたま鍵盤を弾いた時に鳴った和音が雨音っぽかったので採用しました。ラッキー。
-今回の作品の前に作曲などはされたことはあったんですか。-
(サム)元々いくつかオリジナル曲を作ったことがありました。しかし毎回創作の作業は苦しいので、形にしてもらえるのは本当に嬉しいです。ありがとうございます!
-こちらこそ、こんな魅力的な歌を歌わせてもらって感激です!サムさんが作曲するにあたってのこだわりポイントを教えてください-
(サム)通常サビになった時は音程が高くなって盛り上がる構成になっていることが多いんですが、この曲では感情の起伏があまりないので、サビになると音程が上がっていかないという構成になっています。演奏する際に感情の持っていき方を苦労されたのではないかと推察します。笑
非常に上手く表現していただいているので、聴きどころだと思います!
-そう言っていただけると歌い手としても嬉しいです。この歌詞で気に入っている、また聴いてほしいポイントってどこですか。-
(サム)雨音症候群って言葉はないんですけど、この物語においては、時間の流れを作るのに一役買ってくれました。かわいい言葉です。
-この曲はどんなときに聴いてほしいですか。-
(サム)あんまりウキウキしている時には入ってこない曲だと思うので、暇つぶしに聞いてもらえたら嬉しいです!
-最後に今回の作品を聴いての感想を教えてください。作成時のイメージと比べてどうでしたか-
(サム)歌ってくれた皆さんすごく感情豊かな皆さんというのを知っているので、この感情の起伏の少ない曲を演奏するのは難しかったんじゃないかと思いますが、とても繊細に表現を作り込んでいただいていて感動しました。ど頭の和音は最高でした!!
作成時は歌うの難しそう〜と思っていたので皆様に感想をぜひお聞きしたいです!笑
ありがとうございました!
-ありがとうございました。-
続いて、実際に歌ったメンバーであるたかやん(自分!笑)にも話を聞きたいと思います。
たかやんへの歌い手インタビュー
-担当していたパートを教えてください。-
(たかやん)リードボーカルを担当しました。
-どんなイメージで歌っていたのですか?-
(たかやん)感情の起伏がそれほどなく、情景の綺麗さやどこか募る美しさや切なさが全体を通して感じられるような曲だと思っていたので、主人公が昔の想い出に浸っているイメージで、一つ一つの歌詞に余韻が感じられるように意識しました。バックの雨音が聞こえてくるようなコーラスのアレンジも素敵なので、それを邪魔せず寄り添えるようにとも思いながら。
あと、過去の淡い恋に馳せている情景が見えるように、脆い線の細い中性的な雰囲気の主人公をイメージして歌っていましたね。ガーネット・クロウみたいな。
-この歌はたかやんにとって、どんな曲ですか?-
(たかやん)リードボーカルを歌うにあたって、自分がどう歌うべきか、ということを考えさせられたという点で、すごく思い入れがある曲ですね。この曲を初めて歌ったのが3年前になるんですが、歌う機会がある度に試行錯誤をしていたのを覚えています。
この曲に取り組むまでは、自分を良く魅せられるように、自分が得意と感じられる歌い方で歌うだったんですが、それだと全然曲がよく聞こえない!ということで、いろんな歌い方を試したり、バンドメンバーからのアドバイスをいただいたり、試行錯誤していましたね。
ほかにも一定のリズム感を崩さないように気を配ったり、曲に派手な展開がないなかで、どうやってリードボーカルとして展開をつくっていくのかを考えたり、どうやって歌詞が聞き手にすっと入っていくように歌っていくのかであったり・・・いろいろ壁にぶちあたってもいたので、その分愛着もあります。
あと、この曲は決して派手さはないのですが、歌えば歌うほど、聴けば聴くほど病みつきになっていきましたので、そういうところも好きです。
-聴いて欲しいポイントはありますか?
(たかやん)全部聴いていただきたいんですが、リードボーカルとしては特にBメロのところです。Bメロに入るまでは、同じメロディの繰り返しなんですが、この場面では少し雰囲気が変わるんです。そして、その場面の歌詞を見てみると、それまでそれほど強く感じなかった主人公の心情が覗くように感じられたんですよね。なので、それまでは小説を読むように、ちょっと客観的な雰囲気で歌っていたところに、ちょっと感情の揺れみたいなものを乗せるように歌いました。それを表現できるようにエッジボイスを入れたりしてみたり。ふとしたときに昔の想い出を想い出して少し胸がギュッと締め付けられる、そんな表現ができていれば、と。
-では、今回レコーディングしてみた感想を教えてください。-
(たかやん)全身から緊張しました。(笑)ライブなどでも緊張はするほうではあるものの、ライブは始まってしまえばなんとなく意識勢いで乗り切る感覚があるのですが、一人でコンデンサーマイクにたって歌うと、自分だけの世界になる感覚があって、手の指から足の先の動きまで、余計なところも含めて神経が過敏になるといいますか、意識してしまうようになってしまいました。録っていただいていた方のおかげもあって、歌っていくうちに少しずつほぐれていったんですけどね。(笑)
あと、編集作業を少しだけ見せていただいたんですが、膨大な細かい作業をひとつひとつしていただいたことでこの作品ができあがったというところの感謝もあって、より感動しましたね。そのほか、自分が表現したいことを、編集でより引き出していただいているともすごく感じました。
-ありがとうございました。-
最後に、ニコニコ動画にも動画を投稿してますので、ご覧ください!
(主に鱧浪会メンバーがコメントしてます(笑)サークルの雰囲気込みでご覧いただければと思います。)
https://www.nicovideo.jp/watch/sm38883103
雨音症候群
作詞・作曲:サム
6月になると部屋に飾っている
君のように白く美しい花
静かな雨音鳴りやまぬ季節に
なる度思い出すいつかの出来事
テーブルの上に君のメッセージ
ありがとう今までつまりはさよなら
あの時からやり直せるなら
届けよう君に一輪の花
意地になって伝えそびれた想いは
積もり積もって涙になって降り注ぐ
雨音が何度もリフレインするよ
目の前に凛と咲く一輪の花
想い出が何度もリフレインするよ
君と同じ凛として美しい花
雨が近づけば心に響き出す
鳴りやまぬ鼓動は雨音シンドローム
今になっても消えることない想いは
廻り廻って涙になって降り注ぐ
雨音が何度もリフレインするよ
目の前に凛と咲く一輪の花
想い出が何度もリフレインするよ
君と同じ凛として美しい花
雨音がいつまでもリフレインするよ
君はきっと今も美しい花